目標なき練習はただの「作業」

最近、吹奏楽部の練習を見ていて、少しずつ差が出てきたように感じます。

その差は、楽器の経験年数でも、才能でもありません。

「目標達成シートを、自分自身のために使えているかどうか」

ここに大きな違いが出てきています。

目標なき練習は、厳しい言い方をすれば「作業」になってしまいます。

例えば、水泳。

プールに入って、1時間ひたすら泳いだからといって、必ずしもタイムが縮まるわけではありません。

ただ闇雲に泳ぎ続けるのではなく、

「もっと速くなりたい!」

という目標を持ち、

「自分はどこが遅いのだろう?」

「腕の動かし方は正しいかな?」

「呼吸のタイミングはどうだろう?」

と、自分の泳ぎを動画で確認したり、コーチからのアドバイスに耳を傾けたりする。

そして、一つひとつ課題を見つけて、改善していく。

そういう練習を積み重ねた人が、少しずつタイムを縮めていくのだと思います。

一方で、1時間一生懸命に泳いでいても、ただ必死に「犬かき」を続けていたら……

本人は一生懸命です。

汗もかいています。

疲れています。

でも、目的地にはなかなか近づきません。

吹奏楽も、まったく同じです。

「今日は3時間練習した!」

それだけでは、上達したとは言えません。

大切なのは、

「その3時間で、何をできるようになったのか?」

です。

昨日より高い音が出るようになった。

タンギングが少しきれいになった。

音程が安定した。

息がしっかり入るようになった。

楽譜を見て、自分の課題に気づけるようになった。

そんな小さな「できた!」を積み重ねていくことが、成長につながります。

そのために使ってほしいのが、目標達成シートです。

先生に「書きなさい」と言われたから書く。

提出するために書く。

それでは、もったいない。

目標達成シートは、先生のためのものではありません。

自分の未来のために使うものです。

「自分はどうなりたいのか?」

「そのために何が必要なのか?」

「今の自分には何が足りないのか?」

「明日、何を練習すればいいのか?」

それを自分自身で考えるための道具です。

ここに気づくことができた人は、練習が変わります。

そして、練習が変われば、必ず成長も変わってきます。

もちろん、まだ「書かされている」と感じている人もいるでしょう。

それは悪いことではありません。

まだ、目標達成シートの本当の力に気づいていないだけです。

ある日突然、

「これって、自分のために使えるんだ!」

と気づく瞬間が来るかもしれません。

その瞬間から、練習は「作業」ではなくなります。

自分で課題を見つけ、
自分で考え、
自分で練習し、
自分で成長を実感できるようになります。

私は、そこまで皆さんを連れていきたいと思っています。

だから、焦らなくて大丈夫。

今日、気づかなかったことに、明日気づけばいい。

今日できなかったことを、明日できるようにすればいい。

大切なのは、昨日の自分より一歩前に進むこと。

目標達成シートを「書かされるもの」から「自分を成長させる道具」へ。

その小さな意識の変化が、きっと皆さんの演奏を大きく変えていきます。

さあ、明日は何をできるようになろうか?

目標を持って、考えて、練習する。

そしてまた一つ、「できた!」を増やしていきましょう。

皆さんの成長は、まだまだここからです。🎵